よく雑誌などに、家族3人で月の生活費を15万円に抑えている、というような話が出ていますが、あれは本当に可能なのでしょうか?
もしできることなら我が家にも取り入れて、毎月少しずつでも貯金していきたい。
そう思っている方も多いはず。
そこで今回は、本当に月15万円の生活費で家族3人暮らしていけるのか、具体的に考えていきます。
気が付いたら毎月の生活費が収入を上回ってしまうという方はじっくり読んでくださいね。
3人家族で生活費を15万に抑えたい場合(支出内訳の例)
子供や自分達の将来を考えて毎月しっかりと貯金していきたい、と考えているママは多いと思いますが、しっかり実行できている人はあまり多くないのではないでしょうか?
基本的に入ってくるお金が大きく増えることはないので、毎月貯金していくためには家計を見直して節約し、出ていくお金を減らすしかありません。
つまり節約です。
ただ、節約しなければいけないことは分かっていても、実際には簡単ではないですよね。
たとえば、夫婦と子供1人の3人家族の場合、毎月15万円に支出を抑えられれば少しずつでも貯金はできるかもしれません。
大切なのは、どうやったら月15万に抑えられるか、ですよね。
この記事では、家族3人を念頭に一ヶ月15万円で生活することがそもそもできるのか考えていきます。
漠然と考えているだけでは分かりにくいですから、まずは支出を細かく分類していきます。生活費を15万円に抑えるためのモデルとして、下記の内訳を目標に話を進めていきます。
- 家賃:5万以下
- 保険料:家族全員で1.5万
- スマホ代・通信費:家族で1万以下
- 小遣い:夫婦で2万
- 水道光熱費:1.5万
- 食費・雑費:4万
- 貯金・その他:5万
まず最初に、節約する際に最も大切な考え方をお伝えしておくと、生活費を節約するためにはまず固定費をどれだけ減らすことができるかが鍵になります。
固定費とは、毎月の行動や変化に関係なく必ず必要になる費用のことです。
逆に、月ごとの行動や変化によって額が変わる費用は変動費と呼ばれます。
生活費を節約したいのであれば、家賃や保険料、スマホ代など毎月必ず必要になる費用をしっかりと削ることが、効果的な節約へと繋がります。
ですので生活費を節約する場合は、まずはじめに固定費についてしっかり検討し、その後で食費や光熱費、それに小遣いなどの変動費にの節約に着手します。
この順番を間違ってしまうと、食費や光熱費といった生活に直結する部分を我慢することから始めてしまい、結果的に長続きしません。
小遣いを減らすのも、できれば最後にしたいですよね?
したがって、ここでも同じように、固定費→変動費の順で見ていきたいと思います。
【解説】雑誌によくある「3人家族で生活費15万」は正直、きついです(笑)
雑誌などでその内訳を見て「うちにはとても無理」と思う人も多いでしょう。
実際のところ、3人家族が月15万円で生活するのはかなり大変です。家賃が高い都心の場合は特に難しくなります。
本気で15万円に抑えるためには、家賃が3~5万円という安い地域へ引っ越すことも検討する必要があるかもしれません。
家賃以外では、保険や通信費も節約の大きなポイントです。
保険も見直しが必要です。
例えば月々の保険料が安い掛け捨て型に切り替えたり、不必要なオプションをカットしたりして最低限の保証にする、または共済保険に加入するなど、月々の負担を減らすためにいろいろな手段を駆使しましょう。
また、通信費も近年家計に占める割合が大きくなってきたお金です。
月15万円を目指すのであれば、スマホは通信費の安い格安SIMが必須になりますし、当然料金プランも改めて検討しなければなりません。
節約には、こうした固定費の見直しが必要不可欠なのですが、その際、特に注意すべきポイントがありますので、次に説明したいと思います。
固定費見直しのポイント4つ
生活費を抑えたいなら、とにかく固定費をいかに減らしていくかが大きなポイントになります。
家賃(住宅ローン)や保険料、通信費は固定費の代表例ですよね。
これらの費用は金額が大きいというからという理由も当然ありますが、それだけではありません。
固定費は毎月の変動がないため、一度見直すと節約効果が長く続きますし、「好きなものをずっと我慢する」という負担も少ないので、最初に見直すべき事項なのです。
以下、項目ごとにチェックしていきましょう。
1.家賃、住宅ローンの見直し
家賃、住宅ローンといった住居費が家計の大きな部分を占めている、という家庭も多いのではないでしょうか。
それだけに、住居費は生活費を節約するために最大の見直しポイントとなります。
一般的に家賃は収入の3~4分の1程度に抑えるのがいいと言われており、月15万円で生活するなら可能な限り5万以下に抑えるのが理想です。
今住んでいる地域の家賃が高い場合は、引っ越しも検討してみましょう。
家賃の安い地域に引っ越したことで、毎月の支出が減り生活が楽になったというケースも多いですからね。
2.保険の掛け捨て部分の見直し
生命保険や医療保険は素人には契約内容が複雑で、進められる通りに加入してそのままになっているケースもよくあるので注意が必要だと思います。
特にパッケージ型保険や定期更新型保険で無駄が発生していたり、保険の内容が重複していてその分を無駄に払ったりしていたということも多く、やはり見直すべきポイントです。
掛け捨て型の保険は保険料を安くできるのが魅力ですが、掛け捨て部分の多い保険に加入していて無駄に多くの保険料を支払っていることもあります。
まずは掛け捨ての部分を一度見直し、場合によっては掛け金が安価な共済保険への加入も検討してみましょう。
3.スマホ代・電話代・ネット料金の見直し
スマホやインターネットは、もはや生活の必需品ですよね。
だからこそ、毎月の通信費もしっかりと見直していきたいです。
スマホ代は格安SIMを利用することで、月々の料金が安くなります。
格安SIMとは、大手携帯電話会社が持つ回線設備を借りる形で提供されている通信サービスです。
設備保有のコストがかからない分、同じデータ量でも通信費が安くなります。
その他、不要なプランを解約したり、自宅にいるときはWi-Fiを利用してデータ通信料を節約したりする、さらにはネットと他の生活費を組み合わせて割引するサービスを利用するなど、色々工夫すれば節約できそうです。
4.水道光熱費の基本料金の見直し
水道光熱費は、毎月固定の基本料金と月によって変動する使用料に分かれます。まずはじめに基本料金について見ていきます。
現在、ガスと電気は自由化されているため、自分に合った料金プランを提供している電気業者、ガス業者を比較して乗り換えることで基本料金を抑えられる場合があります。
業者やプランを切り替える予定がなくても、たとえば電気のアンペアを下げることで基本料金を下げることもできますよね。
自分達のライフスタイルに応じた水道やガス、電気の使い方を検討してみましょう。
また、電気とガスをセットにすることでセット割引を受けるという節約方法も有効です。
変動費を節約するのポイント3つ
最初にも書きましたが、節約の基本はあくまで固定費から着手することです。
食費や娯楽費といった変動費を見直すのはその後です。
というのも、変動費は季節やタイミングによって額が大きく変わり毎月の節約額も一定しないため、固定費の節約よりも優先順位が低いからです。
変動費は使用量に応じて課金されるという特徴があるため、使い過ぎだと思ったら減らす、必要ないならカットする、といった生活スタイルの見直しによってコツコツと節約していく必要があります。
1.食費の節約
3人家族の場合、食費は月4万でもギリギリなので、ここを削るのは至難の業です。
節約しようと頑張り過ぎた結果食生活が乱れてしまっては元も子もないので、削りすぎないように心がけましょう。
特に子供の健康への影響は避けなければなりませんからね。
ただ、お菓子やお酒といった嗜好品を買い過ぎているなどの事情がある場合は、しっかり見直しを行うほうがいいでしょう。
また、コンビニでの買い物はなるべく控え、スーパーやドラッグストアを活用すると、同じ品物を安く買うことができます。
2.水道光熱費の見直し
水道光熱費は、使用量を抑えることで節約していきます。
特に温熱器具やファスファンヒーターは費用がかかるので、使い方をしっかりと考えなければいけません。
家電の使用量を下げればその分節約できるので、エアコンや暖房機器は一部屋ずつ使うのではなく、一つの部屋で使って家族全員集まるなどの工夫を行うと良いはずです。
その他にも、風呂水を洗濯に利用したり、ポットの保温時間を短くしたりすることでも水道光熱費を節約できます。
最終手段として、在宅時間を減らすことで水道やガス電気を使わない、という方法もあります。
3.夫と自分の小遣いや雑費の見直し
家族それぞれの小遣いも見直してみましょう。
できれば夫婦それぞれ月1万以内に抑えたいところです。
もちろん小遣いの使い方は自由ですが、やはりその中でも優先順位があるはずです。この機会に使い方を見直してみてはいかがでしょうか?
どうしても小遣いが足りないという場合は、夫が副業したり妻である自分が働いたりて収入を増やすことも考えましょう。
近年では投資など従来スタイルの副業の他に、ポイントサイトやアフィリエイトといったお金を稼ぐ方法も登場しています。
ただし、会社によっては副業禁止になっているところも多いので、事前に確認しておく必要があります。
クレジットカードで支出の見える化も
生活費の見直しを行う際は、どの項目にいくら使っているのかを目に見えるようにするという「支出の見える化」がとても重要です。
具体的な支出金額を見ることで、改めて無駄遣いの多さに気づいたり、削れそうな部分が見えたりするからです。
とはいえ、家計簿をコツコツつけるのは大変ですよね。
そんなときはクレジットカードを利用してみてはいかがでしょうか?
クレジットカード払いであれば利用履歴が残るため、どこで何に使ったか自分で記録する必要がありません。
またクレジットカード履歴を一括して閲覧できる家計簿アプリなどを利用すれば、簡単に支出の把握を行うことができるようになります。
自分で家計簿をつけるよりも簡単に家計管理を行うことができるのです。
また、クレジットカードで支払えばポイントが貯まったりするのも嬉しいですよね。
ただしクレジットカードを利用していると、財布から現金を出すことが少なくなるためお金を使っているという実感が薄くなりがちです。
その結果使い過ぎてしまい節約するどころか赤字になってしまった、ということも起こりやすいので、明細をこまめにチェックして使い過ぎないよう注意しましょう。
家計の見直しは順番が大切!
家計を15万に抑えられそうなイメージは付きましたか?
現実問題では結構難しいですよね。
ただ、家族3人でも何とかやりくりすることで、月の生活費を15万円に抑えることも決して不可能ではないことがお分かり頂けたのではないでしょうか?
家計見直しのポイントは、何と言っても順番です。
まずは固定費から着手して、次にできる範囲で変動費を見直すという順番を忘れずに、じっくりと1つずつやってみましょう!