夫婦2人と子供1人の3人家族で毎月の手取りが20万円の場合、貯金は可能なのでしょうか?
何とかやりくりすれば不可能ではない気もするし、やっぱり無理な気もする・・・。
このページは、そんな悩ましい奥様の疑問にお答えしています。
あまりに無理をした非現実的な節約は長続きせず、かえって逆効果です。
現実的な範囲で効果的な節約術やりくりのコツを身に付けて、きちんと貯金できる方法を一緒に考えましょう!
手取り20万の家計簿 よくある支出の内訳例
一般的に手取りの3割程度に家賃を設定しておくと生活できると言われていますが、手取り月20万円で家族がいると家賃を収入の3割に抑えていたとしても生活費が厳しいのが現状です。
家庭によって何にどれだけお金がかかるかは変わってきますが、ここではモデルケースとして、月収20万円で夫婦と子供1人の3人家族で、家賃が給料の3割以内の6万円という場合を例に見ていきましょう。
まず生活するうえで必ず必要となるものから確認していくと、食費と生活用品などを含めた雑費が6万円ほどです。
次に電気ガス水道の光熱費がすべて合わせて約2万円、スマホやパソコンのインターネットを含めた通信費が子供も携帯電話を持っていた場合、月々1万5,000円ほどになります。
そして保険料も毎月必要で、夫婦2人の保険料は平均で月4万円ほどとなっています。
これに2人のお小遣いが月3万円だとすると、出費の合計は22万5,000円です。
つまり、貯金は0円どころかむしろ毎月2万円以上の赤字になっていることになります。
- 家賃・・・6万円(月収20万円の3割以内)
- 食費と生活用品などを含めた雑費・・・約6万円
- 電気ガス水道の光熱費・・・約2万円
- スマホやパソコンの通信費・・・約1万5,000円(子供も携帯電話を持っている場合)
- 夫婦2人の保険料・・・約4万円
- 2人のお小遣い・・・約3万円
- 出費の合計・・・22万5,000円
- 貯金・・・0円(むしろ毎月2万円以上の赤字)
モデルケースを見て驚いた人もいるかもしれませんが、夫婦合わせて手取り20万円というのは30代前後の夫婦の場合、割りとリアルな収入で、この支出内訳例も特別何かにお金がかかっているという訳ではありません。
家族あり手取り20万の家計を黒字化して貯金するには工夫と努力が必要
手取り20万と聞くと、とても少ないと感じる人も多いのかもしれませんが、世の中の人たちが全員会社で正社員として勤めているわけではありません。
まだまだ景気が回復していると言い難い状況にある日本では、いかに低価格で商品を提供するかが重要になっています。
そのため人件費を節約しようと正社員としての雇用を控えて派遣社員や契約社員、パートといった非正規雇用者で急場を賄っているという企業が多いです。
非正規雇用者として働いている人たちの場合、手取り20万円で家庭を持っているという人も少なくありません。
家族有りで手取り20万円の状況で、赤字から脱却して、さらに黒字にして貯金するためには、家計を見直す必要があります。
家計簿をつけていないという家庭は、まず家計簿をつけるようにして、自分の家庭が何にどれだけ出費をしているのかが数字で分かるようにすることから始めてみましょう。
手取り20万の家庭が見直したいポイント
手取り20万円の家庭が貯金するためには、生活費を見直して出費をいかに抑えるかが重要になるというのはこれまで話した通りですが、その中でも真っ先に見直さなければいけないのが家賃や保険料、それに光熱費、通信費といった固定費です。
固定費は生活していくうえで毎月必ず支払い続けなければいけないものですから、この固定費を節約することを継続していけば、毎月の出費を必ず減らしていくことができます。
生活費を見直す際は、固定費ごとに無駄がないかをチェックしてみましょう。
1.家賃を見直し“6万以下”に
毎月の出費の中で大きなウエイトを占めているのが住居費です。
先に触れたように、家賃は手取りの3割程度に設定しておくというのが1つの目安になっていますが、夫婦と子供含めた家族3人家族で手取り20万円の場合は、家賃6万円でもまだ厳しいと言わなければなりません。
何とか5万台の家にすることができれば、毎月のやりくりも楽になるでしょう。
とはいえ、家族3人が住める部屋で月5万円台という場所を探すのが困難な地域もあります。
そのような場合、駅から遠いところや築年数の古い物件を探したり、都心部から遠い地域に住むなど、本気でお金を貯めたいならば引っ越しも検討してみましょう。
2.保険料の見直しで夫婦2人で“2万以下”
毎月の固定費のうち、保険料は案外重要視されていないこともありますが、実は家庭の出費を見直すのであれば真っ先にチェックしておくべき項目です。
民間の生命保険や医療保険に入っている人は多いですが、自分の保険がどのような保障内容になっているかをすべて把握している人は多くありません。
内容を見直してみると無駄な保険に加入していて保険料が高くなっていることに気づいた、というケースもよくあります。
特にパッケージ型の場合は余分な特約が含まれていることが多いので、掛け捨て部分などをチェックし1人1万以内の保険料を目標にしましょう。
3.水道光熱費は“2万”以内
電気水道ガスといった光熱費も生活していくうえでは必ず必要になる出費ですが、手取り20万円の場合、光熱費全て合わせた出費は月2万円以内に抑えておきたいところです。
水道代は努力してもあまり変わらないので、電気あるいはガス料金の節約を考えるのが効果的です。
いまでは電気もガスも自由競争になっており、色々な企業が参入しています。
例えば、電気の場合は使用アンペアのベースが大きすぎるという場合もあるので、アンペアを小さくすることで基本料金が減らせるかもしれません。
ガスの場合はガス業者の見直しを検討するのも有効でしょう。
ガスの使い方は変わらないのに、業者を変えただけでガス代が変わったという話も珍しくないからです。
4.スマホ代・通信費の見直しで家族で“1万以内”
通信費に関してですが、スマホを格安SIMにしていない人は格安SIMにすることを検討してみてはいかがでしょくか?
通常のスマホから格安SIMに変更するだけで、夫婦で月1万以内は余裕でクリアすることができます。
もしずっとiPhoneを使っていて、SIMフリー解除できるのであれば、格安SIMでそのiPhoneをそのまま使い続けることができます。
また意識的にWi-Fiを併用することも心掛けましょう。
Wi-Fiを使うことでデータ通信容量を使わずに済むので、ネットや動画閲覧の際はWi-Fi環境があるところに限定すれば通信費をさらに抑えることができます。
5.食費・雑費あわせて“4万”ができると最高
手取り20万円で貯金をしていくのであれば、食費や雑費といった部分も見直しが必要になります。
モデルケースのように食費と雑費で月6万円もかかっていると、他の部分をどれだけ節約しても貯金は難しいというのが正直なところです。
本当に貯金したいのであれば、食費と雑費を切り詰めて4万円を目指しましょう。
そのためには購入内容を徹底的に見直さなければなりません。
そして周辺のお店をチェックし、限界まで安く仕入れることを心がけましょう。
また、野菜などの切れ端を有効利用するなど、捨てる分を減らす努力も必要です。
6.小遣いの見直しで夫婦合わせて“2万”まで
最後のポイントは小遣いです。
できれば小遣いは減らしたくないという気持ちはもちろん分かりますが、生活費が月20万で貯金もしたいのであれば、小遣いも見直した方がいいかもしれません。
毎月の出費の中でも、小遣いというのは優先順位が低いものなので極力減らしたいところです。
とはいえ、まったく小遣いがないというのもストレスが溜まるでしょうから、夫婦それぞれのお小遣いを月1万円に設定してみましょう。
それ以上のお小遣いが欲しければ副業を始めるなど、お金を増やす手段の検討も必要になってくるでしょう。
ここまでできると毎月3万が貯金できる
さて、これまでご紹介した項目をすべてをクリアすれば、月の出費は約16万円にまで減らすことができます。
これらの出費の他に雑費や臨時費用がかかったとしても、手取り20万円の家庭で毎月3万円くらいは貯金が可能です。
上にご紹介した内容で節約生活を送ることができるのであれば、それが一番です。
ただ、貯金をするために毎月これだけの努力をしなければならないのがストレスになり、精神面では大きなマイナスとなる人もいらっしゃると思います。
ストレスを抱えながらの生活は長続きせず、節約も上手くいきません。
では、手取り20万円の家庭で貯金をするには、どのような方法が一番良いのでしょうか?
食費月4万は正直無理?…手取り月20万には限界がある
これまで解説してきた節約の中でも特に食費と雑費合わせて月4万円台に抑えるというのはかなり厳しいです。
毎日の献立に頭を悩ませますし、食事に使う食材も、より安いところを求めてスーパーのはしごをしなければならなくなるでしょう。
あまりに頑張りすぎると体力的にも精神的にも限界が来ますし、何より生活の質が下がるといったデメリットがあります。
ですから貯金するには節約だけに頼らない対策、つまり収入を増やす手段も検討してみてはいかがでしょうか?
節約よりも収入を増やす方法の検討を!
収入を増やすためには大きく分けて2つの方法があります。
1つは一家の大黒柱である旦那が転職して、もっと給料の良いところで働くというものです。もし旦那さんが転職するのに有利な資格やキャリアを持っているのであれば、検討する余地は大いにあると思います。
しかし、すべての家庭で旦那さんが転職をするというのはなかなか難しいかもしれません。
そこで出てくるのが、妻である自分が働くという選択肢です。
収入アップを実現したいのであれば、旦那が転職するよりも妻が働いて収入を上乗せした方が直接的な効果があります。妻が働きに出る場合、フルタイムで働くのは難しいためパートになるのが基本だと思いますが、お子さんがまだ小さい時期はパートに出るのも厳しいかもしれません。
ただ、今ではパソコンとインターネットさえあればクラウドソーシングを利用してのライティングや不用品の売却など、在宅で仕事をする手段は色々あります。
自由な時間は奪われますが、勤め先を探せばよいだけなので、貯金をするには収入を増やすことを検討する方が節約より簡単かもしれません。
貯金を増やすヒントは見つかりましたか?
今回、家族3人で手取り20万の場合をモデルに、理想的な家計簿の内訳を考えてみましたが、貯金のためのヒントは見つかりましたか?
今一度ポイントごとに節約できるところはないか、ご夫婦で話し合ってみるのもいいかもしれませんね。収入増の方法もこの機会に見てみることをオススメします。
節約をして収入も増えれば、貯金の負担もかなり減るはずですよ!